マレーシアでの気づき
(2019年6月)
2019年2月〜マレーシア・クアラルンプールへ引越し生活しております。
マレーシアに来た理由は、海外で活動していく為には拠点を海外に移した方が距離的に楽であり、様々な社会問題の近くに居る事により臨場感も上がるだろうという思いつきでした。
そして、2,3年前の私であれば不可能と思えていた長期滞在VISAも取得できたという事が生活拠点を移す決定的な理由となりました。
マレーシアで暮らし東南アジア各国へ行き、気づいたことは多くあります。
例えば、一般的に「発展途上」と言われている国では、インフラや経済面において成長途中というだけではなく、法律や常識、企業などの組織としての仕組みや個々の人間関係やコミュニケーションなど他の面においても成長段階であるという事です。
もちろん日本やアメリカ、EU諸国においても成長段階ではありますが、この地域に大きなポテンシャルを秘めているという事は間違いありません。
もし自身を発展させたい上で「発展途上」と言われている地域で生活し楽しむには、この地域で共に成長・協力し、創り上げて行こうという思いを持つと良いのではないでしょうか。
また、日本では起こり得ないような深刻な社会問題を解決したり、手助けしたいと思う方も楽しいでしょう。
生活してみて気づく事ですが、「発展途上」と言われてる環境を認識し理解する事が重要と思います。
マレーシアは多国籍国家と言われており、地域によって生活する人種が違います。
街の中心部や経済的に発展しているエリアは中華系が多いです。
車で言えばフェラーリやランボルギーニも多く見かけます。
インド系やネパール、バングラディッシュ、インドネシアなどからの出稼ぎの方たちが生活するエリアは、街中ではありますが家賃が安いエリアに生活しています。
公共の場所や政府機関、また中心部を離れると、ほぼマレー系でイスラム国家であることを思い出させてくれます。
韓国人や日本人も多く、日本人のコミュニティもあります。こちらで現地の方と話すことはあまりありませんが、こちらで生活する日本人や海外の方との出会いがありました。
転勤で来てる方、日本での労働環境に疲れて来ている方、様々な海外で生活していてマレーシアに辿り着いてる方、英語を学びたい方、投資などで生活している個人実業家の方など、海外に来てるだけあり皆さん面白いですし、すごいと思います。
私たち日本人がこの地域で生活するには、とても楽だと思います。
温暖な気候であり、物価や交通費、賃料も安く、就職すれば現地の人たちより給与は高いです。
衛生面や環境が気になれば、生活環境が快適なエリアに引っ越すことも容易であります。
現地の組織に入ると私たちが学んできた常識を知らない場合があるので、そこのギャップを感じるかも知れませんが、冒頭で述べたように共に成長して行こうという思いがあれば問題ないと思います。
現地のマレー系、インド系、出稼ぎの方達の多くは、日本人や中華系よりも明らかに収入は少ないです。
特に出稼ぎで来ている方は、滞在できる間に休みなく働くのが当たり前です。
マレーシアに限らず、この周辺国では同じです。
マレーシアにはインドネシアの方達が来ますし、タイにはカンボジアの方達が出稼ぎに来ます。
そんな方達と話しをすると「日本に行きたい」という方もいますが、ほとんどの場合「値段が高くて無理」という言葉が出てきます。
そして長期間生活していると、このシステムが当然のように慣れてきます。
コンフォートになっていくのです。
私が気づいたのは、私自身がこの心地いい環境に慣れてコンフォートゾーンになっていたらこの地域を現状より良い影響は与えられないという事です。
マレーシアにおいても、孤児院やホームレスの方などへ寄付や何か助けになる事と思い、可能な限り与えてきました。個人レベルで今日・明日を凌ぐ協力や寄付もできますし、それはとても素晴らしいことです。そんな方も必要です。
各地域に存在するNGO団体やジャーナリスト、個人活動家のいわばマザーテレサのような方々は、とても素晴らしいです。
しかし、そのレベルでは私の想像する貧困社会は包み込みきれないのです。
もっともっと巨大なエフィカシーや資金を持って、ここのレベルを遥かに超越しないといけないと感じます。
東南アジアに限らず、貧困が原因で起きている戦争や犯罪や殺人、差別、ドラッグ、マフィア、人身売買、臓器売買などを解決したいと思う時、個人レベルではなくもっと大きな力でもって、この地域、このシステムのエフィカシーを引っ張り上げたいと思いました。
今まで誰も思いつかなかった時代の最先端を切り開くことこそが、最短であることに気づいたのです。
これはここで暮らしてみて、ここでの生活がコンフォートゾーンになって、初めて気づくことであり、これもやはり場を体験したからこそ分かる事です。