カンボジアで学校運営する一人の日本人
(2019年8月)
2019年8月、マレーシア・クアラルンプールより飛行機で約2時間、カンボジア ・シェムリアップに行きました。
今回の目的は、シェムリアップで学校を運営する日本人の方に会いに行く為です。
東南アジアでNGO等の活動を行う日本人の方は居ないかと思っていた矢先に、知人から連絡がありこの学校に訪問する予定なので、一緒に行きませんかという誘いがありました。
知人とは予定が合わなかったのですが、紹介していただきシェムリアップの小学校へ行く事となりました。
マレーシアに住んでいると、東南アジア全体が行動範囲圏内になりますので、移動時間が短く助かります。
今回訪問したのは「Share the wind」というNGO団体が運営する小学校です。
こちらの代表の内田さんは一人でカンボジアのリエンポン村で小学校を運営されています。
小学校のある場所は、シェムリアップから1時間30分離れた人口600人の村です。
幹線道路から舗装されていない道路も30分位進み、やっと村に着きます。
シェムリアップからのツアーを行っているので、ご興味ある方は是非訪れてみてください。
カンボジアの農村部では、小学校卒業まで勉強に臨める子供たちが少ない現状にあります。
理由は経済的な問題で、学校よりも畑仕事などの手伝いをする事の重要度が高くなり次第に学校に来なくなります。
学校で学ぶ事よりも、すぐ目の前のお金の事が重要になってきてしまいます。
子供たちも各家庭も常に、学校と仕事の選択を迫られています。
そのような習慣が根付いている村で、教育の重要さを伝えるために2014年からこの村に住み学校を運営されています。
経済的な事が理由で小学校を辞めていく子供たちがいるのですから、経済的に安定させる事と教育の大切さを同時に伝えていく事の二つを並行させて進めているのは、すごい事であると思います。
また経済的支援の一つとして、女性の方の就労支援でカードケースやキーケースなどの小物を作っており、シェムリアップの土産店や雑貨店、カフェで販売されております。日本でも購入する事が可能です。
代表の内田さんからお伺いした話で印象的であったのが、村の女性の方の多くは10代で母となり、そしてシングルマザーになってしまう事が多く、村に居たのでは子供を養えないので、隣国のタイなどへ出稼ぎへ行くという事です。
子供たちは大事な幼少期に母と過ごすのではなく、祖父母と過ごす事が多くなります。
これに関しては、カンボジアの村に限らず全世界においてシングルマザーという事が子育てと収入を両立する上での問題だと思います。
代表の内田さんは、はじめは学校建設からスタートしましたが、運営していく内に学校だけではなく村全体の事を考えるようになっているようでした。
「日本に帰りたくならないのですか?」とお聞きしましたが「もちろん帰りたくなる思いはありますけど、村を放っておいて帰る事はできない」と仰っていました。
内田さんの心の根底にある熱い思いを感じる事ができ、これからもっと大きなコミュニティへ貢献していくのだろうなと確信しました。
代表の内田さんがこの村、そしてカンボジアに与えている影響はとても大きく、この地域の住人にとって彼の存在がない事は考えられないでしょう。
そしてこの村の人たちにとって、内田さんは世界へ出て活躍できているエビデンスであり、村の人たちの可能性を広げてらっしゃる姿には心から尊敬いたします。
世界中には各地に貢献され活躍されている日本人の方がいますね。
今回もとても素晴らしい方との出会いに感謝です。
もっと会いに行きましょう!